院長ブログ

2011.10.18更新

『難治性の頚部リンパ節炎』
『治療抵抗性の頚部リンパ節炎』

⇒具体的には「治療していても、なかなか頚の腫れがひかない」症状です。


先日、来院されたケースです。

右頚部の腫れに対して「頚部リンパ節炎」を疑われ、抗生剤処方(診断的治療)を受けていました。

リンパ節の腫れが改善しない事に疑問を感じた主治医から紹介され、当院を初診されました。


エコー(超音波検査)で観察すると・・・

甲状腺の右葉に不整形な固形腫瘤が存在し「腫れが目立つ部位(右頚動脈周囲)」には数個の転移を疑わせる形状のリンパ節が存在していました。

他にも気管の傍らにも転移を疑うリンパ節が腫れています。

初診日に、頚動脈周囲リンパ節を穿刺細胞診し「甲状腺癌からのリンパ節転移」である事を確認しました。

手術目的に紹介でき、迅速に治療がスタートしました。


このケースで、早く治療につなげる事が出来たのは、紹介医と患者さんが「リンパ節炎が改善しないのは、何故?」と疑問を持ってくださった事。

すなわち「難治性の頚部リンパ節炎(治療抵抗性の頚部リンパ節炎)」という臨床症状から、「単なるリンパ節炎ではないかもしれない?他の異常事態では?」と感じとって下さった事がキーポイントだったと思います。


投稿者: いしかわ日暮里クリニック

2011.09.21更新

福島第一原発の循環冷却システムがどうやら順調に稼動しているようです。

これで「不意打ちのようなベント」などの大気への放射能の汚染行為が無くなる事を祈ります。
131-I(ヨード)による汚染は、放射能として半減期が短いため、当面の危険が減りました。

今後は半減期が長い放射性同位元素による影響が心配です。
放射性汚染水による海洋汚染の危険は、今まで人類が経験した事がない事例です。
原発事故当初は、放射性ヨードの影響が強いために海藻(ヨードを含むコンブなど)を摂っていただくように、皆様にお願いしました。
しかし、そろそろ他の放射性同位元素の方が気になります。

いろいろな海産物への放射能汚染の実態が明らかになるまで、甲状腺疾患が有る方々は、安定ヨードを摂取する目的で海藻類を摂るのは中止して下さい。
特に汚染が懸念される90-Srは、内部被曝に強い影響するβ線を放出し、骨に集積しやすい放射性同位元素です。
β線は物理特性からは、汚染を計測する事自体が困難なのも事実です。

しかし、もっと心配なのが、中性子線を放出するPu(プルトニウム)です。

3号炉は、ご存知の通りウランとプルトニウムを混合したMOX燃料を使用していました。
ニュース報道から3号炉の燃料プールの話題が消えています。

汚染により一番心配な放射性同位元素の情報が消えています。

また意図的に報道統制されているのでしょうか・・・??

投稿者: いしかわ日暮里クリニック

2011.07.23更新

いつもお世話になっている、日本医大の内分泌甲状腺外科の「清水一雄」教授が、7月26日の「ガイアの夜明け」に出演されます。

清水教授はチェルノブイリ事故後、ベラルーシへ毎年医療支援に出掛けるなど国際的な貢献を続けられており、私が尊敬する素晴らしい医師のお一人です。

おそらくベラルーシでの医療支援内容など、今後の日本で必要な情報を提示していただけるものと期待しています。

投稿者: いしかわ日暮里クリニック

2011.07.11更新

昨夜は、医師会の納涼会で、
さんざん美味しい料理とワインをご馳走になりました。(幹事の先生、ご苦労様でした。)

楽しく談笑した後、谷田貝先生から「帰り掛けに、一風呂浴びてさっぱりして帰ろう。」という提案がありました。

「ちょっと汗を流して、気持ち良くなるのも悪くないな。特別なサービスもオプションでお願いできるとのお話しだし・・・」と即決で参加を決めました。

西日暮里眼科の太田先生と3人で連れ立ってワクワクしながら、現地に着きました。

入湯料を払いスペシャルサービスをお願いして、待つこと数分・・

贅沢なスペシャルサービスが始まりました。

以前、TV のCM で宇宙人ジョーンズが「贅沢だ、このろくでもない世界で・・・」と呟いていたスペシャルサービスです。

では、ここらで種明かしします。

場所は「斎藤湯」という日暮里にある銭湯さん。
スペシャルサービスの正体は「三助さん。」

三助の『しゅうさん』は「日本で最後の三助さん」だそうです。


「大人になってから、プロに背中を流してもらう、ゆっくりマッサージしてもらう。」なんていう経験は滅多に出来ないと思います。
貴重な体験をさせていただきました。

昨夜は、しゅうさんにマッサージまでしてもらって疲れが抜けて、アルコールも気持ちよくまわって爆睡しました。

「さて明日からもガンバろう」という気持ちになれますね。

ところで斎藤湯さんの木札、お洒落です。
営業中を示すのは、「わ」・・・湧いたを意味するそうです。
営業終了あるいは準備中を示すのは、「ぬ」・・・抜いたを意味するそうです。
ちょっと雑学でした。


投稿者: いしかわ日暮里クリニック

2011.05.20更新

放射線物質による被曝を考える上では・・・
『被曝総線量』=『外部被曝(体外に在る放射性物質から照射される放射線による被曝)』+『内部被曝(体内に取り込まれて影響する放射線被曝)』の合算で考えていく必要があります。

Cs-137の放射線で怖いのは、強力なγ線です。
放射線の強さと質は、Co-60(かつて癌の放射線治療に用いられたコバルト)と同様です。

半減期は約30年間と長く、体外からの被曝で強い放射線障害を生じます。

残念ながら、簡単に遮蔽する事が出来ない強い放射線です。


◎ここで被曝軽減する方法です。

窓ガラスの外側、家の外壁、ベランダや庭の吹き溜まりに付着したり、たまっているCs-137微粒子を洗い落としたり、まめに掃除して除染すれば、かなり被曝軽減が出来る筈です。(被曝時間を短縮する・放射線物質を遠ざける方法です。)


残念ながら「セシウム汚染は神奈川県産の茶からも検出され」現時点でも「東日本圏内で、かなり拡がっている」と思います。

半減期から考えて「被曝軽減するための手立ても長期間必要」と思います。

是非、除染目的に『窓ガラスの掃除・ベランダの吹き溜まりの掃除など』を御考慮下さい。

Cs-137の内部被曝を軽減する方法
については、I-131(放射性ヨード)と違い、残念ながら現時点で私が調べた限り「安全かつ確実に軽減する方法」はまだ見つかっていません。

また、何かわかったら、情報提供していく予定です。

荒川区日暮里の痛くない乳がん検診はいしかわ日暮里クリニックまでお越し下さい

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投稿者: いしかわ日暮里クリニック

2011.04.18更新

震災にて「あすか製薬 いわき工場」が被災し、チラーヂンSの在庫が不足気味になっていた問題について・・・

『国外からの緊急輸入措置がとられ、4月19日より各所の調剤薬局に供給が開始される。』という公式通達がありました。
あすか製薬いわき工場も供給を再開したそうですが、再開やさきの予震(幸い、従事されているスタッフさんに怪我などはなかった様です。)や福島原発事故などの不確定要素が多数あります。

このため、安定供給が出来るまで、当分の間は長期処方を控えて(長くても1ヶ月以内の処方で・・)対処する様に、全国の医師会・薬剤師会を通じて全国の医療機関・調剤薬局へ通達がありました。

通院していただいている患者様方には、大変ご迷惑をおかけしますが、しばらく1ヶ月分までの処方でご対応お願いいたします。

投稿者: いしかわ日暮里クリニック

2011.04.06更新

福島原発事故で、漏洩したラジオアイソトープ(放射性同位元素)から被曝を避けるには・・・・・・

◎131ーI(ヨード)の被曝の軽減方法について

まずは冷静に御対応お願いいたします。

現在の時点で水道水に混入した放射性ヨードによる被曝ついては、あまり心配はありません。
水道水を飲んで甲状腺機能低下を招くほどの放射性ヨードを摂取するには、先日の金町浄水場での水質汚染データを基礎に計算すると、発表された時点で放射性ヨードで汚染された水道水を、トン単位(kg 単位でなく)で飲まない限りまずは影響はありません。

放射性ヨードによる被曝軽減については、海藻類など安全なヨードを多く含む食品(海苔、昆布、ワカメ、ひじきなど)を少量ずつ、摂取していただければことは足ります。

例えば、毎日、海苔付きのおにぎりを食べる、海苔付きのせんべいを一枚食べる、ごく少量の昆布やワカメ、ひじきを摂取していただけば事は足りるんです。

安全なヨードを摂取して、十分なヨードを体内(甲状腺内)に蓄えておけば無用な内部被曝(主に甲状腺への被曝を意味します)は避けられます。

買いだめや買い占めは必要ありません。
普段の生活通り昆布でだし汁をとったり、海苔巻きを食べたり、ワカメの味噌汁飲んだりすれば事は足りるんです。(日本の食文化は世界で有数の、ヨードを多量に摂取する食文化と言われています。)
冷静な御対応をお願いいたします。

農作物や、魚介類のヨードによる汚染については、日々変わっている汚染濃度の状況を見て、また計算してみます。
◎他のセシウムなどの放射性同位元素(ラジオアイソトープ)による被曝については、政府からの公式な発表を待って、冷静な対処を考えましょう。


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投稿者: いしかわ日暮里クリニック

2011.03.14更新

今回の東日本大地震に遇われた方々が再び安全な生活を暮らしていただく様、安全と早い復興をお祈りいたします。

さて、この度荒川区は「東京電力の計画停電地域の第4グループ(13:50ー17:30に停電の予定)」に組み込まれました。 これを受けまして、3月14日の診察予定時間を午前中のみとさせていただきます。

今後の東京電力の停電状況にて、多少の時間変更を余儀なくされる場合も在るかと思います。

通院いただいている患者様方には大変ご迷惑をお掛けするかと思いますが、よろしくお願いいたします。 分散型発電で対応できれば良いのですが・・・・

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投稿者: いしかわ日暮里クリニック

2011.02.23更新

診療受付時間
月・火・水・金曜日午前8:45~12:30
午後
14:45~18:00土曜日
午前
8:45~13:00
午後休診
(特殊予約外来のみ)

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投稿者: いしかわ日暮里クリニック

2011.02.22更新

以前より明白であった事実ですが、やはり統計でも、「明らかに30~40歳台の女性の乳癌検診ではマンモグラフィでは、高濃度乳房となり微小乳癌を見逃す事が多い。このため検診の一貫としてエコー検査を追加すべきかどうか?」という話題でした。

自治体レベルでの乳癌検診(公的検診)の目的では「自治体に生活する方全体での乳癌による死亡率を減らす」という大前提の目的があり「乳癌エコー検診は1年に1度行なえば、4~5mmの病変を無理に診断しなくても(見なかった事にして・・・!!)次年度の検診でピックアップして増大しているかを評価すれば、生存期間に大差ない」との話題でした。

しかし、すべての疾病の対応では『早期診断、早期治療』が原則です。

検診という限られた公的予算の中で『自治体に居住する検診対象者全体の統計的手法』としては、確かに予算という観点で、ある程度妥協しなければならない部分もあります・・・

これは、あくまでも検診のレベル。「超音波(エコー)検査まで、公的予算の中で行なう。」という前提です。
でも、もし次年度に検診を受けられなかったら・・・
恐ろしい事になる。
確実に癌は進行する。

一方で『侵潤性乳癌患者さんでは、全身転移が無いと診断されている方でも、血液中に癌細胞が多数流れている。』という事実が報告されています。


あなたは『もし御自身の乳房に微小の乳癌が存在していても御自身が知らないうちに「癌がある事を隠されて、次来度の検診まで黙って経過観察とされていたら・・・
安心して検診を受けられますか?』

『保険診療で必要な医療費を払って、早期診断を求めませんか?
癌を否定できない腫瘍があったら、1年黙って待ちますか?』
この選択肢さえ知らされず、癌が進行しても納得できますか?

いろいろな事を考えされる勉強会でした。

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投稿者: いしかわ日暮里クリニック

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